「今日はどこ行く?」
『浜松へ行こう』 「浜松?何すんの?」 『浜松へ行って、あなたが行きたいって 言っていた、あの美術館へ行きましょう』 「うええええええええ!」 と、いうわけで静岡県天竜市へ。願いが叶うのって突然ね。 その日は特別キラキラと眩しいほどに天が蒼く その輝く空の下、 秋野不矩美術館が迎えてくれました。 私がずっとずっと会いたかった美術館です。 秋野不矩さんは、その生き方と柔らかいしなやかな 力強さを持った絵で、私がすっかり惚れてしまった ちんまりしたおばあちゃん。 膠を溶かす電熱器で、家を2回も全焼したのをはじめとした 伝説的なエピソードも大学の授業中に聞いた話の中では ただただ、ネタで。大好きになってしまいました。 そんな秋野不矩さんの美術館があるという。 彼女が愛して描いたようなインドの古い民家のような 建物だという。(建築家:藤森照信) 最初、建築家の藤森さんは山の谷間の静かな 森の中を候補地として提案したそうだ。 しかし秋野不矩さんは 「わたし、こんな所に埋められたくない」 そして、この気持ちのよい丘の上へ。 その中のメインホールの柔らかな広い白い壁に 藤森さんは彼女の代表作である『渡河』を。 と考えていたが 彼女はこの壁のためにまた、大作を一枚 描きおろした。 それが『オリッサの寺院』である。 と、いう話を聞いた私はずっとずっとこの美術館を 見てみたいなあ。と憧れていたのでした。長いよ。語るよ。 残念ながら『オリッサの寺院』はなかったけど 藤森さんのイメージであった『渡河』がその日はそこにあって。 ところでこの美術館、サンダル履きで裸足で行ったのは 大正解でした。足に触れる床、手に触れる手すり 目に入る壁の感じ。 全部気持ちが良かったです。また行く。
by yasjiji
| 2006-08-20 22:38
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